この記事を書きながら「どこが狂気なのか?」と考えてしまったが、書いてみると大して狂気でもなかったと思えてくる。実際、起きた事件についてはそこそこ鮮明に覚えており、学園祭期間の妙な集中力こそが狂気だったのだろうと分析してみたりする。
さて、最終日も盛り上がるが、企画によっては出店の撤収を図るケースもあり、いよいよ終焉に向かっているのだなと感じた。一方、今夜が最後の夜だとばかりに必要以上に飲む騒ぐ連中が多く、魔の時間帯の警備担当者はそうとうにハードだっただろう。
511番教室。この教室は通常授業で使用され、サークル団体の講演会、はては総長断交などが行われた歴史のある教室。この由緒ある教室も55、58年館の取り壊しで一切が消滅する。で、ここは学園祭期間中「虎箱」と呼ばれる一室、いや収容所名称が変わる。つまり酔っ払いの一時収容所となるのだ。稀に暴れる連中もいたが、多くは付き添いの友人に背中をさすられながらバケツに静かに吐く姿が散見された。
体育会の学生がそうなった場合は体育会委員長に直電話するようになっていたが、当時携帯電話など無いので、下級生が本部までダッシュして知らせるか、警備本部から内線電話で知らせることになっていた。
狂気の学園祭は後夜祭でフィナーレを迎え、否が応でも終わったなと皆が感じる瞬間だったが、そこはかとなく寂しい気持ちにもなったものだ。
警備陣は学生を一斉追い出しにかかる。完了し次第、警備担当者だけの宴会が始まるのだが、疲労困憊の部員らの中にはビール1杯で寝込んでしまうものもいたりした。泥酔して暴れる下級生もいて、上級生は往生したらしい。「お前のことだよ!」と他団体の先輩に学園祭後数日して言われたが、記憶にない(笑)どうやら3人がかりで羽交い絞めにしたらしいのだが、それを蹴散らしてしまったようで・・・。