Amazonプライムで久しぶりに視聴。当初、BSで録画したものを視聴していたが、途中、アマプラで観られることを知り、16話から20話まで、ほぼ一気に観た。

主演は上川隆也(恩地元役)。前任の労組委員長に無理やり委員長にさせられた恩地だが、持ち前の実直さと正義感で組合活動を精力的に進める。首相フライトストなどを躊躇なく行う恩地を恐れた会社上層部は委員長の役目を終えた彼を中東、アフリカの地へ10年間も追いやった。無事本社復帰した直後に航空機の墜落事故が発生。このあたりは日本航空123便の事故を彷彿とさせる。そこで彼は遺族への対応を命じられ、辛い日々を送る。
次第に遺族との信頼関係を得る恩地。事故の責任を取り社長を降りた堂本に代わり、異業種から会長に就いた国見の片腕として辣腕を振るうが、国見会長を良しとしない側の工作、全面支援を約束した総理の背信にも似た行為で会社の改革は進まず、更迭の憂き目に遭う国見。彼の更迭後、恩地は希望した遺族のお世話係に戻ることなく、同期の行天四郎常務の強引なやり口で再びアフリカの地へ追いやられる。
だが、2回目のアフリカ行きに恩地のみならず妻も家族も悲観的ではなかった。恩地が人間らしさを取り戻せるところがアフリカだとわかっていたからだ。
ほどなく行天が東京地検に連行され、起訴されることになる。起訴内容はドラマの中では明らかにされていないが、彼に宛てた恩地の手紙の内容に泣ける。元は同期入社で会社を変えようと心ひとつにした二人。行天はトップに登ることで会社を変えたかった、と恩地は言う。まったく立場の違った行天を志は同じだったという恩地。ドラマを観ていると、どうしても行天が悪者に見えてしまうが、恩地の言葉を借りるなら「同志」だったのだ。
上川隆也が演じる役柄はどこまで行っても真面目で正義感が強く基本に忠実だ。そして徹底的に地味だ。でも、心打たれる。自分もこういう人物でありたいと願ってしまうのである。
思えば、このドラマ(2016年)以前の1995年に「大地の子」で彼の存在を知ったのだが、彼の中国語のセリフに驚愕したことが思い出される。このドラマは中国で誰もが視聴できるドラマではなかったらしいが、一部の映画関係者が上川を中国に!という声が上がったそうだ。
このドラマで国民航空の改革はいまだされていないが、モデルとなった日本航空は1985年の日航機墜落事故以来、同会社の事故は発生していない。改革は成し遂げられたと言ってよいだろう。
